おふたりとの打ち合わせで盛り上がるもののひとつが、ウェディングケーキのデザイン決め。
- ふたりらしさやオリジナリティが出しやすい
- ケーキ入刀で、間近で見てもらうことができる
- 撮影ポイントにもなる
こんな理由で、デザインを工夫したいとあれこれ悩む方が多い部分でもあります。
せっかく悩んで決めたウェディングケーキなら、入刀の瞬間にゲストから歓声があがるような、記憶に残るものにしたいですよね。
ここでは、素敵なウェディングケーキを作るポイントや今人気のデザインをご紹介します。
ウェディングケーキのデザインはどう決める?
お見積もりを確認
まずは、初めのお見積もりに入っている価格で作ってもらえるデザインを確認しましょう。
最近では、食べられる生ケーキが主流ですので、ケーキ入刀のあとはカットしてデザートとしてゲストに召し上がっていただけるウェディングケーキが、初めのお見積もりに入っていると思います。
次に、オプションでお願いできる内容や、価格も聞いておきます。
変わったデザインにすると追加費用がかかることが多いのですが、予算内でもデザインを工夫して、イメージに近づけることもできるので、そこはやり方次第。
まずは、ふたりがどこまでケーキに予算をかけるかを話し合っておきましょう。
ベースとなる形を決める
ウェディングケーキのデザインを決める時は、まず土台となるケーキの形を選びます。
かわいいイメージになる丸型がいいか、シンプルに仕上がる四角型がいいか、全体のフォルムを検討します。
また、ケーキの上面にデザインを施しやすい一段タイプにするか、高さを出してケーキ入刀時に生える三段(もしくはそれ以上の)タイプにするか、高さについても考えてみましょう。
選ぶ形で、でき上がったウェディングケーキのイメージは変わってきますよ。
コンセプトに沿ってデザインを決定
ベースの形が決まったら、ふたりのウェディングのテーマやこだわりたいコンセプトに沿って、デザインを決定していきます。
例えば、テーマカラーが「赤」なら真っ赤なフルーツを飾ったり、赤いチョコプレートやアメ細工を飾ったりすることで、全体のテーマが統一されたものになりますね。
また、夏の海がテーマなら、ブルーのジュレを流して海を表現したり、トロピカルなフルーツを使ってリゾート感を演出したりすることもできます。
ケーキのデザインはプランナーと決めることがほとんどですが、希望するとパティシエさんと直接話せる会場も。
こだわりたい方は、パティシエさんの意見も聞いて見ましょう。
ウェディングケーキの基本的な形にはこんなものが
生ケーキ(フレッシュケーキ)
現在主流なのは、食べられるウェディングケーキですね。
ケーキ入刀の後は、カットしてゲストにお配りし幸せのお裾分けができるのも魅力。
その形によって、やりやすいデザインやイメージが違ってきます。
一段の四角型・一段の丸型
一般的なお見積もりに入っているケーキは、このタイプが多く、最もよく使われる形でもありますね。
代表的な形としては
- 四角型はシャープでシンプルな印象
- 丸型は可愛らしい印象
となります。
一段のウェディングケーキは、ケーキの上面が広く、平面的なデザインを展開しやすいのが特徴。
マジパンやプラチョコで作ったアイテムを載せる面も広くなるため、大きなアイテムを載せるのにも向いています。
三段の四角型・丸型
一般的なお見積もりで作ってもらえることがほとんどですが、会場によっては追加料金がかかることもあるそう。
何と言っても高さがあるため、ケーキ入刀のシーンで写真映えすることが特徴です。
ケーキの側面にもクリーム絞りやフルーツなどで飾りを施すことができるため、豪華な印象にもなりやすいですね。
マジパンやプラチョコで作ったアイテムを載せる時には、一番上の面に載せるため、さらに高さが出て目立たせることができます。
ハート形
ケーキをハート型にカットして仕上げるタイプです。
結婚式らしく、かわいい印象に仕上がるため、花嫁さんに人気の形です。
ハート型にカットする際にスポンジ生地にロスがでるため、追加料金がかかることがほとんどなので、確認しておくと安心ですね。
ブック型
ケーキの形を、大きく開いた本のように仕上げたデザインです。
誓いを立てる結婚式らしい形で、開いた本のページの部分に、誓いの言葉や相手へのメッセージを入れるデザインが人気です。
こちらも追加料金がかかる場合が多いので、確認が必要です。
ゲスト仕上げ型
クリームを塗っただけのケーキを用意し、ゲストにそのトッピングをお願いする参加型演出に使えるウェディングケーキです。
受付の時間中や、お色直しの間など、新郎新婦がいない間にげストに協力をお願いします。
どんなデザインになるかは当日のお楽しみですが、演出の一つになり、参加することでゲストの満足度も高いケーキにすることができます。
シュガーケーキ
軽いスポンジケーキではなく、洋酒たっぷりのフルーツケーキをシュガーペーストやアイシングで包み込み、レースのような繊細な装飾を施したケーキをシュガーケーキと言います。
海外の結婚式ではこうしたシュガーケーキが主流で、画像投稿サイトでもよく見かけるため、希望する花嫁さんも増えていますね。
しかし、このシュガーケーキを作るには特別な技術が必要で、一般的な結婚式場では対応しづらいこともあります。
希望する場合は、可能かどうかや料金などを会場に問い合わせてみましょうね。
セレモニーケーキ
生ケーキが主流になる前に一般的だった、1m以上の高さがあるイミテーションケーキです。
大きな高さがあるため、写真映えしやすく、お花の装飾を追加することで会場との一体感も出しやすいケーキです。
現在は、ケーキ入刀後にゲストにお分けできないことや、イミテーションで食べられないことが理由で、選ぶ方は少ないのですが、費用を押さえることができ、装飾の一つとして会場を華やかに彩ることができるため、あえて選ぶ方もいるデザインです。
オリジナリティを出すポイント
マジパン、プラチョコデコレーション
食べられる材料でつくる、
- お人形
- リボン
などのオブジェは、最も一般的に使われる細工です。
アーモンドとお砂糖を粘土状にしたマジパンや、チョコレートに水飴などを加えて柔らかくしたプラチョコがよく使われます。
様々な形を自由につくることができるので、新郎新婦様の希望に応えやすいことが魅力。
新郎新婦と同じ衣装を着せたお人形や、愛車、大好きなスポーツチームのロゴなど、自由度とアイデアをいかしたデザインを考えましょう。
他にも、細長いリボンにして、ボックス型に積み上げたケーキにリボンをかけたデザインも人気ですね。
ひとつひとつオーダーメードで作るため、お人形なら1体3,000円から5,000円程度の費用がかかります。
フルーツアート
フルーツの並べ方を工夫して、様々な形を表現する方法です。
赤いイチゴを鱗のように並べて、お祝いにふさわしい「鯛」をデザインしたり、薄くカットしたりんごでバラの花を表現したりすることができます。
色味を工夫して、大きなハートやアルファベットのイニシャルを描くことも可能です。
フルーツによるデザインは、大きな金額の変更なくできるため、あまり予算をかけずにオリジナリティを出したい時にはおすすめの方法です。
ナパージュプレート
ホワイトチョコレートで作ったプレートの上に、ナパージュと言われる艶やかなゼリーのような素材で絵を描いたものです。
ナパージュは透明なので、好きな色味をつけることができ、冷凍保存も効く扱いやすい素材です。
お好きなアニメのキャラクターやオリジナルの絵など、複雑な表現もでき、インパクトがとても大きいため、1段のウェディングケーキの上にのせるととてもオリジナリティが出しやすい素材です。
立体型のケーキ
ケーキ自体を立体的につくるものです。
例えば、スポンジ台の形をボール状にし、クリームの絞りを色分けして、バレーボールやサッカーボールのように作ったり、雪だるまやアニメのキャラクターなどを単純な形で立体的に表現したりします。
1段のケーキの上にのせることが多く、デザインしたものが遠くからでもわかるので、ケーキ入刀のシーンではゲストみんなで感動を共有できます。
ケーキトッパー
ウェディングケーキの上にのせるオブジェを「ケーキトッパー」と言い、陶器やプラスチックなどで作られています。
新郎新婦の様々な仕草を人形にしたものやHappy Weddingなどの文字をデザインしたものが販売されており、高さのあるウェディングケーキの上に置くスタイルに人気が出てきています。
例えば、新郎が膝間づいて新婦にプロポーズしているもの、新婦のドレスの裾を新郎が踏んでしまっているものなど、新郎新婦の関係性が伝わるようなものを選ぶと、ゲストの間でも話題になりますね。
日本では扱っている店舗が少ないそうですが、ネット販売で手に入れることができます。
ネイキッドケーキ
デコレーションケーキに変わって人気が出てきているのが、ネイキッドケーキ。
裸のケーキという文字通り、生クリームなどでのデコレーションがほとんどなく、側面はベースのスポンジケーキがそのまま見えているようなナチュラルなデザインが特徴です。
素朴な雰囲気がガーデンウェディングなどの雰囲気に会うため、あえて採用するカップルもいるようです。
人気のウェディングケーキデザインは?
フルーツをたっぷり持った四角型1段
ウェディングプランナーとして担当した結婚式で、これまで一番多かったのがこのタイプです。
ベリー系を中心に、季節のフルーツをたっぷりのせた四角型一段のケーキは、予算内でも華やかな見た目で、どこをカットしても味が変わらないので、見ても食べても良いということで選ばれていました。
クリーム絞りでデコレーションした丸型3段
次に多かったのが、丸型3段のウェディングケーキ。
側面に、フリルのようにたっぷりと生クリームのデコレーションをしたものが人気でした。
高さがあるため、ケーキ入刀のシーンで写真映えし、かわいらしい雰囲気が新婦様の心を掴んだようです。
ハート型メッセージをデコレーションした四角型一段
四角型一段のデコレーションを、真ん中を大きくハート形に残し、周りをベリー系のフルーツで囲んだデザインも人気でした。
この画像では、新郎新婦のマジパンですが、ハートの中にどのようなメッセージを入れるかでもおふたりらしさが出ます。
ナパージュでキャラクターを表現したケーキ
好きなキャラクターがある方には、ナパージュで本物そっくりに仕上げたプレートをのせたケーキが一番人気。
よく知っているキャラクターが食べられる素材でできていることに感動されます。
ゲストからも「すごかったね!」と声がかかることが多いそうでうすよ。
人気のデザインをアレンジしたケーキ
これまで紹介したウェディングケーキは、どれもベーシックなものです。
意外とシンプルなものを選ばれる方が多いのですが、ベーシックなものに、プラチョコ細工をのせたり、ナパージュのプレートをのせたりしてアレンジしたものが次に人気でした。
お人形やケーキトッパーなど目立つデザインを採用する場合は、ケーキ自体はベーシックなものにしたほうが、そのオリジナリティがより引き立ちますね。
ウェディングケーキの代わりのアイデア
甘いウェディングケーキ以外のものをケーキ入刀のシーンで使うカップルもいます。
パンやピザ
新郎新婦様が甘いものがお好きでないことから、別のものでご提案したのが、パンに入刀するアイデアです。
ケーキと同じくらい大きなサイズのパンには、Happy Weddingの文字とふたりのイニシャルが。
大きなパンというだけで、ゲストにはインパクトが大きかったようで、大変盛り上がる入刀シーンになりました。
ケーキ以外のもので入刀するのも、良いアイデアです。
おまんじゅう
大きな桃の形をしたお饅頭をカットすると、中から小さな桃饅頭が出てくるというもの。
中華料理のデザートとして食べられる桃饅頭を、セレモニー用に大きくしたものです。
抱えるほどの大きな桃をカットするシーンは、ゲストも思わず写真を撮りたくなる印象的なシーンになります。
結婚式場で取り扱っていなくても、ネット通販などで取り寄せることができますので、持ち込み可能かどうか会場に相談してみましょう。
ホールソープ
何度かお手伝いしたことがありますが、良い香りのする石けんをケーキ入刀に使うアイデアです。
ホールソープと言って、見た目は大きなプリンやケーキのようにデコレーションしてありますが、カットすると実はソープというもの。
生花やレースなどでデコレーションして使う方が会場映えします。
入刀した後は、小さくカットしてラッピングし、ゲストへプチギフトとしてプレゼントすることもできます。
しかし、この作業は時間制限のある中一度にたくさんのカットとラッピングをしなくてはならず、何度も作業確認をして当日を迎えました。
希望する場合は、会場の協力が不可欠ですので、しっかり相談してみてくださいね。
フラワーケーキ
セレモニーケーキを土台に、お花でデコレーションしたケーキもご提案することがあります。
ゲストの顔ぶれを考えると、甘いものがお好きな方が少ないからケーキをデザートに出す必要がないけれど、ケーキ入刀のシーンは作りたいというご希望にはぴったり。
会場装花とトータルコーディネートしたセレモニーケーキは、今までのイミテーションケーキのイメージを覆すおしゃれなイメージで、かえって新鮮にうつります。
まとめ
いかがでしたか?
ウェディングケーキは、ひと組ひと組の結婚式のために作られる、まったくのオリジナルアイテムです。
先輩カップルのケーキを参考にしたり、インスタグラムなどで情報収集してみたり、楽しみながらふたりらしいデザインを探してみましょう。
インパクトのある素敵なケーキ入刀シーンになるといいですね。